相続税申告・相続手続

相談事例

1. 相続人の方のおひとりが特に高齢の場合

お子様はおらず相続人が奥様(60歳)とお父様(80歳)の相続のご相談。
亡くなられたご主人様名義の不動産が3筆ありました。

奥様は始め、相続人はご自身とお父様だけだから、自分でできるということで、知り合いの税理士だけのアドバイスをもとに、不動産の名義を自分の単独の名義にするために、遺産分割協議書を作成し、それを持って相続登記を依頼しようと司法書士のもとを訪れました。
ところがその司法書士がお父様にお会いして、言った言葉に、奥様はびっくりしました。
「このままでは受任できません。なぜなら、お父様は、遺産分割をする能力がない可能性があります。お医者様に確認をお願いします」
結局お父様は、お医者様の診断で、後見相当と診断され、後見人選任の申立等の準備で思わぬ3カ月を費やしました。
それから、改めて奥様と後見人(親族の方にお願いしました)の方とで遺産分割協議を行い、その後相続登記を申請しました。
奥様は「初めから、弁護士・税理士・司法書士全部に相談できていたら、税金の申告期限内にできたかもしれないのに」とおっしゃいました。

ベリーベストであれば、総合法律事務所ならではの、安心のアドバイスを行います。

  1. ① 協議開始時から申告、登記を見据えた遺産分割協議をアドバイスいたします。
  2. ② 無効な協議とならないよう、高齢の方の遺産分割について、弁護士・司法書士が、対応いたします。
  3. ③ 税理士と連携を取っているので、①、②について申告期限を意識したスケジューリングを組みます。

2. 税金・登記もふまえた紛争の解決

お子様も配偶者も先にお亡くなりになった方の兄弟(とそのうちの亡くなった兄弟の子供)10人が相続人であるというご相談。

一番親しくしていた年の近い姉妹2人の共有にすることでやっと話をまとめて、遺産分割協議書に全員の実印をもらい、そのおふたりが司法書士のもとへいらっしゃいました。
しかし司法書士は、その遺産分割協議書を見て「ここに不備がありますので、この協議書を登記所へ提出しても登記されません。もう一度実印の押印を貰いなおす必要があります」と言いました。
ご姉妹は、遠い親戚に頭を下げてもう一度押印をもらうことになりました。
そうこうしているうちに年長の兄が亡くなり、その兄の子たちの印鑑をもらおうとしている間に半年がたってしまいました。

弁護士は紛争解決のプロ、税理士は税金のプロ、司法書士は登記のプロです。
得意分野が違います。
法律の専門家はそれぞれの分野のエキスパート。ベリーベストであれば、初めから相続に関する全部の範囲を網羅したサービスを提供できます。

  1. ① 協議開始時から申告、登記を見据えた遺産分割協議をアドバイスいたします。
  2. ② 無効な協議とならないよう、高齢の方の遺産分割について、弁護士・司法書士が、対応いたします。
  3. ③ 税理士と連携を取っているので、①、②について申告期限を意識したスケジューリングを組みます。

3. 相続税申告・事後対策

土地の評価を明確にすることで相続後の対策も可能

相続税対策は生前対策が重要ですが、相続発生後にもできることはたくさんあります。

事後対策1:評価額の引き下げ可能性の検討

相続税は相続財産に税率を乗じて計算されます。
しかも税率は累進課税(相続財産額が多ければ多いほど税率が上がる仕組み)ですから、遺産総額の評価額を切り下げることが大きなポイントになります。

対策

対策① 小規模宅地等の特例

例えば被相続人がお住まいになっていたご自宅や経営なさっていた法人が使っている土地などについては小規模宅地等の特例という特別な計算方式の採用が可能です。
例えば1億円の自宅土地がある場合、最大8,000万円評価減され、2,000万円の評価額とすることが可能です。
小規模宅地等の特例をとるためには様々な要件があります。
こちらの要件に当てはまるように遺産分割を考えなければなりません。

対策② 土地の評価の切り下げ(小規模宅地等の特例以外)

相続税計算上の土地の評価計算方法は決められています。
通常はその計算方法に基づき評価額を決定しますが、通常とは言い難い土地などの評価については例えば不動産鑑定士に評価を依頼し、評価計算などをする方法なども認められています。
こんな事例があります。

Mさんは自宅から遠く離れた場所に先祖代々の土地を持っていました。
持っていることは知っていましたが、一度も見に行ったこともありませんでした。
Mさんのお父様が亡くなり、通常の財産評価の計算方法に従い評価してみるとなんとその土地の価値は2,000万円。
当然相続税が2,000万円に対してかかってしまいます。
我々はMさんとその土地を見に行ってみたのですがこれがおどろきでした。なんとゴミの山になっていました。
車が何台も捨てられ、さらにその上にゴミが捨てられ、ゴミから木まで生えている始末。
原状回復は到底不可能なように思えました。
すべてのゴミを撤去し、土地を使用可能な状態にするための費用見積はなんと2,000万円。
もしかするとゴミからでた有害物質で土壌汚染の可能性もありますから、下手をすると土壌の入れ替えまで必要な状態でした。
不動産鑑定士に依頼し土地の評価をしてもらったところ評価額はゼロでした。
税務署にも事情を説明し、不動産鑑定士評価もあることを伝えたところ、相続財産評価額はゼロで問題ないという回答を得ました。

このように通常の計算ですと2,000万円かかてしまうところが工夫によってゼロになることもあります。
今回のケースはゼロという特殊なものでしたが、例えば隣地にお墓がある、上空に高圧線があるなど、減額要因となるものが様々あります。

事後対策2:遺産分割方法の検討

対策

対策① 配偶者控除の活用

遺産分割に関して、納税額を最大限に押えようとするならば配偶者控除をフル活用するとよいです。
相続税法の世界では配偶者に対する相続は甘めに設定されています。
具体的には1億6千万円、もしくは遺産総額×法定相続分まででしたら配偶者が相続した分については相続税はかかりません。
例えば、相続財産が1億円であった場合、すべてを配偶者が相続したら相続税はかからないことになります。
このように配偶者控除を活用するとかなり相続税が減額されるのが普通です。
「なんだ、ではすべて配偶者に相続させれば相続税を払う必要はないのか」と思いがちですが、話はもう少し複雑です。
確かに1次相続(例えばご主人が亡くなる)の時は配偶者控除は活用できますが、2次相続(配偶者である奥様が亡くなる)の時は配偶者控除はもう使えません。
1次相続だけ考えるのではなく、2次相続まで考えて全体のコントロールをしなければ一次相続では税金はゼロになっても二次相続時に多額の税金がかかってしまうということも多々あります。
このように、二次相続までの遺産分割プランを考え、配偶者控除を活用することも重要となります。

対策② 小規模宅地等の特例が取れるようにする

上でも解説した小規模宅地等の特例ですが、遺産分割方法を誤ると特例が取れなくなる可能性があります。
例えば、被相続人とその配偶者がお住まいになっていた自宅に被相続人がお亡くなりになった後も配偶者が住み続けたが、所有権は海外に住む息子に相続していたため、特例適用の要件を満たさず、小規模宅地等の特例が取れなかったケースもありました。
小規模宅地等の特例は相続税の減額幅が大きいのでぜひとも活用したい特例なのですが、適用要件が複雑なため、要件を満たさず特例がとれないことも多くあります。
税理士に相談しながら話を進めて頂くと、このようなミスを防ぐことが可能です。